結婚式を作ったのは、捨てられた私でした
3 白いチャペルが崩れる音
彼のプランは贅沢なものだった。
会場は廃業寸前の古い洋館チャペルを再利用。リノベーションして一つの大きな舞台のように作り上げた。
予算はだいぶかかったけど、コンセプトは素晴らしく、集積者は皆、満足していたようだった。
その成果があって彼はブライダルマネージャーに昇進した。
「おめでとう!」
私は心からの祝福を送った。
「え?‥‥ああ、うん」
「?」
何となく彼の言葉の端切れが悪い。
「‥‥どうかしたの?」
「うん‥‥」
「?」
「紗和‥‥別れてほしいんだ」
「‥‥‥‥」
一瞬、彼が何を言ってるか分からなかった。そして理解した瞬間、目の前が真っ白になって言葉が出なくなる。
聞き間違い? 最初はそう思った。
「‥‥どういう‥‥事なの?」
「どうもこうも‥‥」
私がしつこく訳を尋ねると、それまで困ったような顔をしていた彼の顔が一変した。
「ああ!‥‥だからお前とは別れるって言ってるんだよ。何回も言わせるなよ!」
「どうして‥‥」
「どうしても何も‥‥」
口を開くのも面倒臭いという感じで、ため息をついた。
「今度、俺はな、結婚する事になったんだ。だからお前とは別れなきゃならない。当然だろ?」
「‥‥け‥‥」
結婚?‥‥そんな素振り‥‥全く見せてなかったのに。
一体誰と‥‥。
会場は廃業寸前の古い洋館チャペルを再利用。リノベーションして一つの大きな舞台のように作り上げた。
予算はだいぶかかったけど、コンセプトは素晴らしく、集積者は皆、満足していたようだった。
その成果があって彼はブライダルマネージャーに昇進した。
「おめでとう!」
私は心からの祝福を送った。
「え?‥‥ああ、うん」
「?」
何となく彼の言葉の端切れが悪い。
「‥‥どうかしたの?」
「うん‥‥」
「?」
「紗和‥‥別れてほしいんだ」
「‥‥‥‥」
一瞬、彼が何を言ってるか分からなかった。そして理解した瞬間、目の前が真っ白になって言葉が出なくなる。
聞き間違い? 最初はそう思った。
「‥‥どういう‥‥事なの?」
「どうもこうも‥‥」
私がしつこく訳を尋ねると、それまで困ったような顔をしていた彼の顔が一変した。
「ああ!‥‥だからお前とは別れるって言ってるんだよ。何回も言わせるなよ!」
「どうして‥‥」
「どうしても何も‥‥」
口を開くのも面倒臭いという感じで、ため息をついた。
「今度、俺はな、結婚する事になったんだ。だからお前とは別れなきゃならない。当然だろ?」
「‥‥け‥‥」
結婚?‥‥そんな素振り‥‥全く見せてなかったのに。
一体誰と‥‥。