白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
「次の結婚相手など心配いただかなくとも、自分のことはもう自分で決めますので大丈夫ですよ、お父様」
「お前にそんな権限などあるわけないだろう」

 言い返したことに腹を立てたのか、今まで深く椅子に腰かけていた父はやや前のめりになる。
 だけどどれだけ威圧されても、もう止まる気はない。

「もう大人ですので、いちいち指示をいただかなくても問題ありません」
「はっ。少し離れただけで、ずいぶん大きく出るようになったものだな」

 父は額に青筋を浮かべている。
 未だに私の強がりだとでも思っているのでしょうね。

「離れただけではないですよ、お父様。だいたい今やあなたは平民で、私は貴族となったわけですし」
「何を偉そうに! おれがお前を貴族にしてやったのだろう!」

「そうですね。ですが私としては、私のためにあなたの手に乗ってあげただけ」
「なんだと!」

「まだ分からないのですか?」
「何がだ!」
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