白い結婚にさよならを。死に戻った私はすべてを手に入れる。
 ここはつい最近出来たばかりのオープンカフェ。
 天気が良いせいもあり、通された席はまさにテラス席だった。

 目立ちたくないのに、通りゆく人々の注目をすでに集めてしまっている。
 こんなことならば、やっぱり帽子くらいはかぶってくればよかったわ。

 もう。なんとか小さくなって、下でも向いていよう。

 そんなことを考えながらコーヒーを飲んでいると、すぐ真上から声がかかった。

「遅れただろうか、すまないアンリエッタ」
「ブレイズ様!」

 助けがやっと来たわ。
 私は彼の声に、思わず立ち上がった。

 しかし顔を見上げると、なぜかブレイズは私を見たまま固まってしまっている。

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