Reunion love.
 しばらく時間が経ってからアルコールが入って熱くなった身体を冷ますために、会場の外に出てきていた。

 10年前とは何もかも変わった人も居れば変わらない人も居る。

 起業して何かを成し遂げた人も居れば、新卒から働いている会社でそのまま頑張っている人も、転職して上手くいった人も、家族を持った人も様々だった。私は…、20歳の頃から何も成長していないし、何も変わっていない。

 周りの変化について行くことも、何も変わることも出来ない自分に少し疲れて一息吐きたかった。

 会場から少し外れた所にあるソファーに座って、スマートフォンを見るともうそれなりに良い時間だった。そろそろ帰ろうかと思っていると、隣に誰かが座る。

 そちらに顔を向けると、まさかの太一くんで驚いた。


「え…、太一くん?」

「何してんの。こんなところで」

「あ、会場暑くて」

「そうなん」


 聞いた割にあまり興味は無さそうで、太一くんらしい軽い返事が聞こえてきた。話の流れで聞いただけであまり意味も無いのは分かる。

 どうしてここに来てくれたかの見当は付かなくて「どうしたの?」と真っ直ぐ問い掛けてみた。


「純花が言ったんじゃん。同窓会でも話せるかなって。今がタイミングだと思ってきただけ」

「…覚えててくれたの?」

「ついこの間会って話したばっかなんだから覚えてるだろ。どういう質問それ」


 こういう所無自覚なんだな。

 普通は社交辞令だと思って、そう言うのは本当にタイミングがあったらそうするもんだ。それなのに律義に守ってくれる太一くんに少し笑ってしまう。
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