Reunion love.
 その日、仕事が終わるとすぐに部屋の片づけを始めた。

 散らかっていたわけでも汚れていたわけでもないけど、好きな異性が家に来るのだから、少しでも幻滅はされたくないし、と部屋を整えることから始めて、そのあと自分の身支度をした。

 普段家から出ないから、会議や打ち合わせがリモートで無い日はとことん緩んだ服装をしてしまっているし、メイクもかなり薄めだ。

 昨日の夜からお風呂も入っていなかったからにおいも気になり急いでそちらの準備もする。

 そんなことをしている間にも19時という時間は一瞬で来て、なんとかギリギリ間に合ったところで部屋のインターフォンが鳴った。

 スタンドミラーの前で軽く自分の姿を確認して、それからインターフォンモニターで顔を確認する。太一くんが少しだけ視線を下に向けて私が出るのを待ってくれていて、そこで夢じゃなかったと実感した。

 急いで玄関ドアを開けると太一くんの視線が持ち上がって私に向けられる。手には買い物袋がぶら下がっていた。


「い、いらっしゃい?」

「お疲れ。ちょっと上がっていい?遅くなんないうちに帰るから」

「あ、全然。どうぞ」


 ドアを大きく開けて太一くんを招き入れると、靴を脱いでそれを礼儀正しくそろえている。

 そのまま中に入って行くと、スーツのジャケットを脱いでシャツの袖を軽くまくる。キッチンに向かって手を洗うと「キッチン借りていい?」と言いながら買ってきた袋に触れている。
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