「世界が違うだけで、こんなにも違うのか!?」【転生したら、魔王の側近でした×親愛なる魔王の君へ】
そんな会話をしていると、見慣れた建物が目に入る。僕の住む屋敷だ。

閉じられた門の前には、門番のリルが立っていて、その近くには、見覚えのある背中が2つあった。

「あ、アーサー!ティム!」

ルーチェが、背中に向かって声をかける。2人は、パッと同時に僕らの方を見た。

「お、ルーチェ!予定よりも早く終わったから、もう来たぞ!」

赤髪に黄色の瞳の――恐らく“この世界に住むであろう”アーサーがにこりと笑う。

白髪に緑の瞳の――“この世界に住むであろう”ティムは、優しく微笑んだ。

2人も衣装が違うこと以外は、僕の知るアーサーとティムそのものだ。

「……ちょうど良かった。アーサー、ティム……そして、リルに紹介したい人がいるんだ」

そう言って、クラル様は僕の方を向く。

「……どうも、パラレルワールドから来ましたルーチェ・クロウディアです……」

僕がもう一度自己紹介をすると、アーサー、ティム、リルは、同時に驚いた顔を見せた。

自己紹介をした後、僕らはクラル様の自室へと移動する。

「……それで、説明をお願い出来るかな?」

クラル様が、僕をジッと見つめた。僕は頷くと、ここに来る前の出来事を思い出す。

今日は、朝から僕1人でリンドウに向かっていた。魔法薬の材料を買うためにね。
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