【2.26公開】ハルくんの、かくしごと。
朝から――超不機嫌。
しかめっ面。
そんな顔、しなくてもいいじゃん。
そう思いながらも、繋がれたこの左手の行き場が決まって、 ちょっと嬉しい。
ぎゅっと握りしめる。
……ぴくっ。
彼の指が、わずかに動いた。
横目でチラリ。
――無表情。
今日も、時間通り。 学校へ向かう電車。
プシュー。
扉が開いて、押し寄せる人の波に飲み込まれる。
汗の匂い。香水の匂い。
混ざり合った朝の満員電車は、いつになっても、苦痛。