【完】ハルくんの、かくしごと。



ハルくんは、私の質問に答えずに歩き出した。


ハルくん、置いていかないでよ。

毎日、一緒に学校行ってるじゃん。

なんだかんだ言って、優しくしてくれるじゃん。



「あ…」



でも、そっか。


走り出そうとした足を止めた。

気付いてしまった。



「…ハルくんは、私がいなくてもいいのか」



そっか。

だから、私のこと避けてるのか。

あー、なんだ。

それなら、そうと言ってくれればいいのに。



涙がこみあげてきて、グッと堪える。


視界が滲んでも、ハルくんは振り返ってくれない。

背中だけが遠ざかっていく。

その背中を見つめながら、私はただ、胸の奥が空っぽになっていくのを感じていた。


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