きみの春に、溶けていく
0.プロローグ
きみと初めて出会った日。
2010年の4月1日の桜の降る午後。
私を見て、まるで雪みたいな子だねと、朔(さく)は笑った。
「灯(あかり)ちゃん、今日からよろしくね」
朔は優しくて、私と同じ歳なはずなのにまとう空気が誰よりも大人っぽかった。
まるで、寄せては引いていく波のように、温かさに満ちていて。
なのに夜空にきらめく星々のように、掴みどころがなくて、心から惹かれた。
「うわぁーーーーーん」
「あら、泣いちゃった」
施設の先生が困っている。
私は人との距離の掴み方が分からなくて、怖くて不安で、それでも朔が優しい言葉をかけてくれたから。
それだけで、ほっとしたんだ。
「僕はここにいるよ。ほら一緒に遊ぼう?」
「ひっく、ひっく……ほんとに? 遊んでくれるの」
「うん! ずっと一緒に遊ぼ? 不安なことはなんでも聞いてね。灯ちゃんの涙はまっすぐでとっても素直で素敵だけど、僕は笑顔が見たいな」
「うんっ……朔くん。よろしくね」
私たちは握手をした。
繋いだ手が暖かかった。
太陽の匂いがして、私はここに居ていいんだと思えた。
それが私の大好きな大好きな、朔と出会った日のはじめての記憶。
私たちは3歳だった。
2010年の4月1日の桜の降る午後。
私を見て、まるで雪みたいな子だねと、朔(さく)は笑った。
「灯(あかり)ちゃん、今日からよろしくね」
朔は優しくて、私と同じ歳なはずなのにまとう空気が誰よりも大人っぽかった。
まるで、寄せては引いていく波のように、温かさに満ちていて。
なのに夜空にきらめく星々のように、掴みどころがなくて、心から惹かれた。
「うわぁーーーーーん」
「あら、泣いちゃった」
施設の先生が困っている。
私は人との距離の掴み方が分からなくて、怖くて不安で、それでも朔が優しい言葉をかけてくれたから。
それだけで、ほっとしたんだ。
「僕はここにいるよ。ほら一緒に遊ぼう?」
「ひっく、ひっく……ほんとに? 遊んでくれるの」
「うん! ずっと一緒に遊ぼ? 不安なことはなんでも聞いてね。灯ちゃんの涙はまっすぐでとっても素直で素敵だけど、僕は笑顔が見たいな」
「うんっ……朔くん。よろしくね」
私たちは握手をした。
繋いだ手が暖かかった。
太陽の匂いがして、私はここに居ていいんだと思えた。
それが私の大好きな大好きな、朔と出会った日のはじめての記憶。
私たちは3歳だった。
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