この命のすべてで、君を想いたい
4章 世界は優しくない

束の間の日常

2回目の夏休みは、去年よりずっと落ち着いていて、
“会うのが当たり前” になった分だけ楽だった。

朝は図書館で宿題。


同じテーブルで、雫は静かに問題を解いている。
空は時々シャーペンをくるくる回している。

『これさ、空はどうやって解くの?』
と聞くと空はそっとノートを寄せてくる。

「ここ見たらわかるよ」

『あ、ほんとだ』

解けた途端に雫がちょっと得意気になって、空はこっそり笑う。


昼はカフェでまったりしたり、

河川敷を歩きながらアイスを分けたり、

ゲームしたり、

途中で寝落ちして、


夕方にふたりとも「どこまで見たっけ?」って映画を巻き戻したり。


そんな何気ない時間が、雫にはすごく心地よかった。



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