この命のすべてで、君を想いたい

4週目

テストが返ってきた日、
雫の数学の答案用紙には「42点」と赤ペンが走っていた。


勉強したはずなのに...
頭を抱えて机に突っ伏していると、後ろから声がした。


「もしかして、再試コース?」

『……放っといてよ』


返事は素っ気なくなり、少し恥ずかしい。


「俺、ちょっとだけなら教えられるけど」


顔を上げると、空が目の前に立っていた。


手にはノートと参考書。
一瞬、迷ったけど――気づけばうなずいていた。


『これも偶然?』


「これは狙ってかな」


図書館に向かう道で、空は恥ずかしげもなくそんなことを言う。


私ばかりが隣にいて、緊張しているような気がする。



隣にいるのは自分だけ、でも空にとっては自然なこと。
自分だけが特別だと思い込む雫の頭の中はぐるぐる回った。



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