花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

studying abroad and being myself

 朝、目が覚めると、ああ自分は日本にいないんだなと実感する。

 いくらマンドリルクラブの会員が裕福だからといって、僕の実家である邸宅には及ばない。

 起こしてくれるひとが必ずいるし、ふかふかのベッド。この十倍以上ある広い部屋で寝ていた。

 恵まれているんだなとこんなときに感じる。七時。アメリカのビジネスパーソンは朝が早く、dadは既に家を出ている時間だ。下手をするとホストマザーでさえも。

 一階に降りるとやっぱりひとの気配がなく。実家と違って朝食は用意されない。黙ってキッチン近くの戸棚を開き、シリアルの巨大な箱を取り出し、それから、食器棚からシリアルボウルを取り出し、一旦キッチンカウンターに置き、無造作にシリアルの中身をシリアルボウルに注いでから、refrigerator(冷蔵庫)から容器に入った牛乳を取り出し、牛乳を注ぐ。引き出しからスプーンを取り出しその場でばくばく食べる。

 神宮寺の宅にいた頃は許されなかったこんな行動もいまは自由だ。朝からシリアルの立ち食いなんて。母が見たら卒倒してしまうだろう。
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