花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~

 幼稚舎時代にたいていの楽器は習わされた。アメリカのどこでもそうなのかボストンがたまたまそうなのか。Music classは吹奏楽、つまり、wind instrument musicを指す。K学園のときとは大違いの、チープな楽器をそれぞれが演奏する。花のボストンにいるというのに意外とレベルが低い。公立校だからか……。ボストンは世界に名高い音楽大学もあるから期待していたのに。はっきり言って、下手である。

 今日も、超絶低いクオリティの演奏をしなければならないのかと思うと苦痛だ。むかむかするのでトランペットでローマの祭を演奏してやる。すると、Musicの先生であるその名もミスターミュージックが指揮棒で指揮をし始める。面白そうにみんなが見てくる。僕に注目が集まる。

 チルチェンセスの獣が唸る最後のけたたましい高音を奏で、Mr. Musicが指揮棒を止めると拍手が沸いた。ふふん。いい気分である。

 だが、僕は、この行動を約四時間後に激しく後悔することとなる。
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