花に溺れ恋に純情~僕様同期御曹司の愛が私を捕らえて離さない~
 どんなに寂しくても自分が選んだ道だから、弱音なんて吐けるはずがない。友達。そんなものはいない。同じ授業を受けてなんとなく話すメイトはいるけど、友達というほどでは……。みんなは、週末、一緒に車を運転してボウリングに出かけたり遊びに行ったりと忙しい。僕が誘われることはない。

 今日も、誰とも話さず一日を終えるのか。やれやれ、と息を吐きつつ、いつも通り、午後の授業に控えてロッカーに立ち寄ったときだった。

 認識するのに時間を要した。――ロッカーに、赤いペンで落書きがされている。僕のところだ。

 Cookie SOB

 いくら、留学して一ヶ月程度で、そこまで英語が堪能でもない僕にだって分かる。SOB、son of a bitchの略ってことくらい。すました顔をしてロッカーを開く。隣のロブがびっくりしてこっちを見ている。僕だってびっくりだ。
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