彩る世界
「瀬川さん…」


何だろう、この感覚。



ふわふわする。



「は、はい!」



「海斗のこと、すごく好きなんだね」



「はい……。でも城田くんは…」



「それはちょっと違うよ」



「…え?」



何だろう、声?喋り方?



何も考えられなくなるような…感じ。



「海斗はね…私の沼から抜け出せないだけ」



…ゴクッ



思わず息を飲んだ。



「だから……頑張って海斗を…私の沼から引きずり出してね」



「……っ」



「それと…。瀬川さんも海斗と同じみたいだから、これから私を見かけても話しかけないでね」



……。


< 92 / 148 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop