気まぐれ王子と召使い
「じゃあ、通りがかったのも何かの縁だ。お前にもインタビューしてやるよ」
「へ?インタビュー?」
「涼井世那との関係について詳しく教えてくれよ」
今一番出されたくない名前を出されてしまった。
真堂は猫のように目を細め、口元に楽しそうに弧を描いている。
私から世那の情報を聞き出してやろうって目だ。
「えぇ……や、やだよ……」
「良いだろ、二人で廃墟巡りした仲じゃないか」
「その仲なら私のことは見逃してくれたって良いんじゃ…」
「それとこれとは別だろ」
どこか品定めをするような目をしながら微笑を浮かべている真堂に、さっさと立ち去れば良かったと後悔する。
変に誤魔化しても余計面倒な事になりそうなので、ここは正直に言うことにしよう。
「世那さんとの関係って言っても、小さい時からの幼馴染だよ」
「へぇ、幼馴染なんだ。中学は一緒って聞いてたけど」
「そうそう、だから何にも面白くないですよ」
「付き合ってる訳ではないと?」
「ないない…あと、それ絶対に世那に聞いちゃダメだよ、本気で怒られるから…」
烈火のごとくキレる世那が想像出来る。
真堂の事だから、停学明けに世那と早崎の所に聞き込みにいきそうなんだよなぁ。