好きバレ! 俺様上司の溺愛が止まりません!
 父の姿を見送り、彼女は、うーんと伸びをした。

 よし……残りの休日。なにをして過ごそう?

 大好きなひとのことを目一杯丸一日考えて過ごす? それとも、

 苦手な料理も、大好きなひとに作ってあげると思って頑張ってみようか?

「後者にしよう」

 口に出して決意を固め、彼女は、早速、開いたばかりのスーパーに向かった。


 * * *


「ミカちゃん、ありがとうね」


 社食の席につくなり。

 彼女は、両手を合わせ、後輩の道林ミカに礼を言った。「ストーカーのこととか蒔田さんの説得とか、……おかげさまで、なんとか、うまく行きました」
「お父さんと蒔田さん、うまく行きそうですか」ぱりっ、と道林が箸を割る。今日もうどんだ。美味しそう。
 彼女の頼んだオムライスからは湯気が立っている。こちらも、美味しそうだ。
「うん。なんか、……共通点があるっていうか、雰囲気似てるとこあるんだよね」スプーンで割るととろっとろのたまごがこぼれる。よだれが出そうだ。
「え。蒔田さんにお父さん似てるんすか」道林は本気で驚いているようだ。手が止まっている。「あんなイケメン二人といませんよ。
 まーわたしの好みとは違いますけど」これが、口癖だ。
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