モブ姫に転生したら幽閉されていました ~二ヶ月後に王家滅亡らしいので逃げるつもりでしたが、なぜか溺愛が始まりました~
プロローグ
「国王陛下にとっても、私は有益です。どうしたらよいとお考えですか?」
そんな大人びた台詞を口にしてみたかった私は、鏡で練習した通りの“妖艶な笑み”を浮かべてみせた。八歳の子どもに似合わないのはわかっている。けれど、この人は幼い笑顔など求めていないだろう。
いつもは美しい澄んだブルーの瞳が、紫色に見えたのは私の気のせいかもしれない。
齢、八歳、目の前の男は表情を変えない。
「……どうしたら、とは?」
氷のように冷たい青の瞳。なのにその一瞬、ほんのかすかに紫色が差したように見えたのは、私の気のせいだろうか。
「必ずお役に立ちますーー」
暴君と呼ばれる国王──は私の言葉に目を見開いた。
「だから、私とお母さまを助けるために逃がしなさいーー」
そう言った瞬間、国王の手が私の首元へと延びて、今にも本気で絞殺しようとしそうな形相を向けた。
「逃がす?……助ける? 死にたいのか」
本気で殺される、そう思った私だったがそうはさせないと、思い切り国王の手をはねのけた。
そんな力がどこにある、そう思われるだろうが、そんなことはどうでもいい。
「助けないのなら別にいいわ。あなたも二か月後にはこの国ともども亡びるだけだから」
私はそう言い放った。それならそれでいい、私はお母さまを連れて、絶対にこの城から逃げ出してやるーー。
そんな大人びた台詞を口にしてみたかった私は、鏡で練習した通りの“妖艶な笑み”を浮かべてみせた。八歳の子どもに似合わないのはわかっている。けれど、この人は幼い笑顔など求めていないだろう。
いつもは美しい澄んだブルーの瞳が、紫色に見えたのは私の気のせいかもしれない。
齢、八歳、目の前の男は表情を変えない。
「……どうしたら、とは?」
氷のように冷たい青の瞳。なのにその一瞬、ほんのかすかに紫色が差したように見えたのは、私の気のせいだろうか。
「必ずお役に立ちますーー」
暴君と呼ばれる国王──は私の言葉に目を見開いた。
「だから、私とお母さまを助けるために逃がしなさいーー」
そう言った瞬間、国王の手が私の首元へと延びて、今にも本気で絞殺しようとしそうな形相を向けた。
「逃がす?……助ける? 死にたいのか」
本気で殺される、そう思った私だったがそうはさせないと、思い切り国王の手をはねのけた。
そんな力がどこにある、そう思われるだろうが、そんなことはどうでもいい。
「助けないのなら別にいいわ。あなたも二か月後にはこの国ともども亡びるだけだから」
私はそう言い放った。それならそれでいい、私はお母さまを連れて、絶対にこの城から逃げ出してやるーー。