夏と先生と初恋。
言葉に出してみると、
その言葉の重みがずしりと胸にのしかかる。
「…じゃあ、ひまり先輩とわたし、ライバルですね」
葵ちゃんは勝気に笑った。
葵ちゃんは、どこまでも素直で、真っ直ぐで、
すごく強い子だな、と思った。
「うん、そうだね。
お互い頑張ろう」
「はいっ!」
廊下に差し込む真っ赤な夕陽。
照らされた葵ちゃんの顔が、
ほんのり赤く色づいている。
その赤色は、
どこかわたしたちの心のなかのようだった。