怪獣くんはいつまでも
海原くんと看護師さんのテンポのいいやりとりにおもわず笑ってしまう。
窓から見える空はもう真っ暗。
彼との時間はいつも早く過ぎ去ってしまう。
「海原くん、エレベーターまで送っていくよ」
「なんだよキミまで俺を追い出そうってのか?」
「もうお別れの時間。ほら行こう」
ベッドから起き上がろうとすれば
海原くんの手にやんわりと制止される。
「見送りはいらない。
病み上がりなんだから寝てろ」