俺様御曹司はパイロットになって愛しい彼女を迎えに来る
次の日からは2連でお休みだ。明日は小夜子さんとランチの約束をしている。いつも元気な小夜子さんに少し元気をもらいたい。

隼人は今日ハワイ便に乗務して帰りは3日後だ。相談もできない。

その夜隼人のお母様にラインで銀行の件はどうなったかとおずおずと尋ねてみた。

するとやはり難航しているらしい。ソーニャのお父様のブランズ銀行がまとまりかけると横から話を壊していくらしい。

お父様はブランズ銀行が横やりを入れられないようなメガバンクを狙わないとだめかもしれないと言っている。

でもメガバンクが今まで何の取引もなかったゴードンに融資してくれるとは考えられないとお父様は頭を抱えているそうだ。

でもダメもとで話に行くと言っているようだ。黄明堂のお饅頭を送るので、お父様に甘いものを食べてリラックスしてあまり無理をせずに頑張ってくださいと伝えてもらうように言った。

お母様は空に教わった和食の料理をお父様がおいしいおいしいと言って食べてくれるのよと言って、喜んでいた。

空は明日の午前中に黄明堂のお饅頭をカナダまで配送してもらうように手配することを頭の中にメモをした。

そしてお母様にはほうれん草をゆでて混ぜるだけで胡麻和えの味がつく胡麻や、お出しの付いた乾麺とそうめんとそうめんつゆも別便で送るようにしようとこれも頭の中にメモをした。

それらを午前中に手配してちょっと疲れた顔になっていたらしく小夜子さんが会った途端に

「空ちゃん、どうしたの。なんかめちゃくちゃ疲れた顔をしてるわね。何かあった?」

と優しく聞いてくれたので、ソーニャに会って思い悩んでいた空は思わず涙をこぼしてしまった。

そして小夜子さんに聞かれるままに隼人がゴードンホテル&リゾーツの御曹司で、政略結婚を画作するおばあ様と相手の令嬢が乗り気で昨日も一人でやって来て空に金をやるから隼人をあきらめろと言ったのだと説明した。

その時に日本語の早口で悪口をぶちかましてやったといったら、小夜子さんは”さすが空ちゃん”と言って大笑いしていた。

そして相手の銀行を聞き出すと

「ずいぶん汚い手を使うのね。娘のごり押しの態度と言い。似た者親子って感じね」

「そうですね。最低のくず親子です。ゴードンの何千という人達を路頭に惑わせるのかって、私の罪悪感をあおってくるんですよ」

「何よ、そう仕向けているのは自分たちじゃないの」

と小夜子さんはぶんすか怒ってくれる。二人でバカ娘やら腹黒親子やらビッチやらくそ野郎やら聞くに堪えない悪口をさんざん言って、スカッとした。

さすが小夜子さん容赦ない。

そしてちょっと気持ちを軽くして帰ってきた。
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