天下無双なヴァンパイアは番を探し続ける
◇◇◇◇◇◇


夜翔はその夜、一人で屋上に立っていた。


「……話すべきか、……いや、まだ早ぇか……」

ポケットの中で、凛夜が残してくれた小さな黒曜石のペンダントを握りしめる。


不安定になるときは、いつも握っていた。


“生まれ変わり”──


それは、ヴァンパイアの本能が相手をわかると言われている。

しかし、それを見つけれるのは、ほんの一握り。


だから『探す』って約束したんだ。


(お前が、凛夜の生まれ変わりだということは、本能が叫んでいる。でも、お前にケンカを先に売ったのも、俺だ)


「俺は──」


声にならない想いが、夜の風に溶けて消えていった。

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