心の扉-crazy-


タクシーに揺られ、夜の街の光をガラス越しに眺めた。

これから、どうなるのか...不安がよぎった。

タクシーが止まった。

「ち-ちゃん、行くよ。」

おばあちゃんの声で我に返った...もう、病院に着いて居た。

おばあちゃんの手を握り、個室の並ぶ廊下、ステーションに一番近い部屋、[落合 瑛冶]と書かれていた。

ドアをゆっくり開けた。

中に入ると頭と腕と足に包帯がまかれ、左手に点滴をして、右腕は点滴をして漏れた後、顔や腕には無数のキズ跡がある。

「パパ..?パパッ」

ベッドに急いで近づいた。



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