無口な警察官様とのまさかの同居生活についてご報告します〜過保護で甘々で困っているのですが…!〜
うそ……違うよね?
そんなはずないよね?

でも胸の奥に嫌な痛みが蘇る。
嫌がらせの時も、小林さんであってほしくないと願った。

実は、彼女のことをもしやと疑う時があった。でもあの明るい笑顔が、私に先輩として気さくに優しく接してくれた態度が演技だとは思いたくなくて、違うと自分に言い聞かせた。

でも裏切られた。
人は簡単に人を騙せるのだ。

湊さんはそんな人じゃない。誰よりも誠実で優しい人だ。
でもそれが私に幻滅する前の姿だとしたら?
愛想を尽かした私に冷たくしても、なんとも思わないと思っていたら……?

うじうじしていてもしょうがない。ちゃんと、会って確かめなきゃ……。
そう頭で思っているのに、気づけば私は、逃げ出してエレベーターに飛び乗っていた。

そこからどうやって帰ったのか、覚えていない。
気づいたときには、部屋の中でひとり泣き崩れていた。




帰ってから佳奈さんの婚約情報を調べた。
私の思い込みであってほしいという願いの元、インターネットニュースの検索に没頭した。

週刊誌の記事だと、佳奈さんはお見合いでお相手と知り合ったとのことだった。
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