夏夜
16.夜の結論
佐々木夜が家出をした翌日。
「夜、お皿並べて」
「この白いのでいいの?」
「ええ。あとカウンターにお味噌汁が置いてあるから持っていってね」
夜は家事を手伝うようになった。
食事の準備の手伝いと、風呂掃除は夜の担当。
昨晩、帰宅後に父と母と話し合って決めたことだ。
今までずっと夜は母親から逃げてきた。
小うるさく怒られて、あれやこれやと口を出されて被害者のような気持ちでいた。
でもそれだけじゃなかった。母親には母親の言い分があり、それを一方的に否定し続けてきたのも夜なのだ。
いきなりすべてを受け入れることはできない。
いきなりすべてを変えることはできない。
夜と母親の間の溝はきっとすぐには埋まらない。
それでも少しずつ、子供扱いされないためにできることを増やそうと思った。
朝食と宿題を終えて家から出た。
走っていった先の空き地に、まだ詩音と美海はいなかった。
きっと待っていれば来るだろう。
もしかしたら来ないかもしれない。昨日の今日だから疲れているかもしれない。
それでも夜は二人に会って、昨晩のことを謝りたかった。
いきなり連れ出したこと、どうしようもないわがままに突き合わせてしまったこと。
それから二人にお礼を言いたかった。今まで一緒にいてくれたこと。友達でいてくれたこと。
「二人共、早く来るといいな」
夜は空き地の土管に座って足を揺する。
空は高く、雲は薄い。もうすぐ夏も終わるだろう。
夏休みの終わりまでに、三人でなにができるか、夜は楽しみで目をつぶった。
「夜、お皿並べて」
「この白いのでいいの?」
「ええ。あとカウンターにお味噌汁が置いてあるから持っていってね」
夜は家事を手伝うようになった。
食事の準備の手伝いと、風呂掃除は夜の担当。
昨晩、帰宅後に父と母と話し合って決めたことだ。
今までずっと夜は母親から逃げてきた。
小うるさく怒られて、あれやこれやと口を出されて被害者のような気持ちでいた。
でもそれだけじゃなかった。母親には母親の言い分があり、それを一方的に否定し続けてきたのも夜なのだ。
いきなりすべてを受け入れることはできない。
いきなりすべてを変えることはできない。
夜と母親の間の溝はきっとすぐには埋まらない。
それでも少しずつ、子供扱いされないためにできることを増やそうと思った。
朝食と宿題を終えて家から出た。
走っていった先の空き地に、まだ詩音と美海はいなかった。
きっと待っていれば来るだろう。
もしかしたら来ないかもしれない。昨日の今日だから疲れているかもしれない。
それでも夜は二人に会って、昨晩のことを謝りたかった。
いきなり連れ出したこと、どうしようもないわがままに突き合わせてしまったこと。
それから二人にお礼を言いたかった。今まで一緒にいてくれたこと。友達でいてくれたこと。
「二人共、早く来るといいな」
夜は空き地の土管に座って足を揺する。
空は高く、雲は薄い。もうすぐ夏も終わるだろう。
夏休みの終わりまでに、三人でなにができるか、夜は楽しみで目をつぶった。