日本語が拙い外国人と恋仲になりました
 空港に降り立ち、なんとか入国審査を終えてから、私はターミナルの隅っこでこれからどうするか考えた。

 ターミナル内では、キャリーケースを転がす人々をたくさん見かけた。国内の人だけじゃなく、さまざまな人種が集まっている。でも聞こえてくるのは、圧倒的に中国語が多い。

 成田空港から飛行機に乗った時点で日本語以外の言葉がちょいちょい耳に入って来たから、徐々に日本から離れていくんだという感覚はあった。
 けれど──こうしていざ、上海の空港に到着すると、ついに来たんだって実感させられるの。

 ふとスマートフォンを取り出し、メッセージをチェックする。チョウさんからのメッセージは……なかった。
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