マミルとマモル! ~キミのシッポは僕だけの秘密~

エピローグ

 
 ふー。

 長い息を吐いて、私は古ぼけたノートを閉じる。

 今、マモル君とコノハは、コンビニにお結びなどの昼ご飯を買いに行っている。

 私の好物の唐揚げも買ってきてくれるとのこと。


 コノハが大きくなると、この部屋は狭くなっちゃうね、ということで隣りの駅に少し広めの部屋を見つけ、引っ越すことにした。

 段ボールに荷物が少しずつ納められ、だんだんと「この部屋を出ていく」という実感湧いてきた。

 二人で暮らし始めて、そしてドキドキハラハラしながらコノハを育てたこの部屋を出て行くのは、ちょっとさみしい。

 でも、たった一駅離れるだけだ。

 私の父と母は無事に戻ってきてタヌキ一族と一緒に暮らしている。
 叔母さんの家にはしょっちゅうヤキトリを買いに行っている。相変わらず繁盛しているようだ。
 マモル君のお義父さん、あ義母さん、それに私のこと、好奇心の目で見てくるお義姉さんにもしょっちゅう会っているし。
 教頭先生は、私のいるNPOでバリバリ働いているし、養護の高野先生は、コノハが入学してくるのを今か今かと待ちわびておられるとのこと。

 これからも、私たち家族は、支えてくれたみんなと一緒なんだ。

 ネットのアドバイス通り、私は段ボール箱で『思い出ボックス』を作り。

 マモル君からの贈りプレゼントや写真などと一緒に、薄くて汚れているけど、

 思い出がいっぱいつまったノートをしまってガムテープで封をした。
 


(了)
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