Good day ! 6
「ではでは、いっただっきまーす!」
翔一が嬉しそうに手を合わせて、早速パクパクと食べ始める。
「舞ちゃん、おかわりある?」
翔一は早くもおかわりする気らしい。
「あるよ。チーズナンもあるから、次はナンで食べる?」
「なんとナンが? ナンてこと!」
これくらいのギャグでは、もはや誰も笑わない。
舞はトースターでナンを焼くと、カレーのルーを別のお皿によそってテーブルに置いた。
「ナンって、ナンでこんなに美味しんだ!」
翔一のセリフを聞き流し、翼が口を開く。
「そう言えば、舞。今日、相澤キャプテンと一緒だった?」
すると美羽が、えっ!と声を上げる。
「そうなの?」
「ああ、うん。福岡往復でね」
「そうだったんだー。どう? 相澤キャプテン。やっぱりかっこ良かった?」
「うーん、緊張しちゃってそれどころじゃなかった。怒ってらっしゃるかなって、気になって……」
「ああ、例の『お父さん』呼びのこと? 怒られたの?」
「ううん、謝ったら『もういいから』って言ってくださった。でも終始真顔で私との会話も楽しそうじゃなかったから、やっぱりいい印象は持たれてないよね」
「そうなのかなあ。普段からそうなんじゃない? CAの間でも、相澤キャプテンは真顔がデフォルトだって噂だよ」
「ナンと!」と、翔一が口を挟む。
「ほら、こういうのがデフォルトの翔くんとは正反対なんだよ、相澤キャプテンは」
「ナンだと!?」
翼が、限界だとばかりにため息をついた。
「翔一、もういい。舞、相澤キャプテンの操縦はどうだった?」
「うん、それはもうすごかったよ。無駄な動きが一切ないの。ランディングなんて、進入角が一切ぶれずに、最初からピターッて合わせたままだし。コンピュータみたいに正確だったよ」
舞は思い出して、興奮気味に話を続ける。
「あとね、英語の発音がネイティブ! 管制官とのやり取り聞いてて、ここはアメリカ? って思っちゃった。特に離陸の時の『Rotate』の発音がすごくって。私、機首上げよりそっちが気になっちゃったもん」
「おいおい、あかんだろ」
「でもお兄ちゃんも身構えておいた方がいいよ。いつか相澤キャプテンと一緒になった時の為に」
「Rotateの発音を?」
「そう。低音ボイスでかっこ良く言われるからね」
すると翔一が、眉間にしわを寄せて低い声を出した。
「ゥローテーイトゥ」
「全然こんなんじゃないからね」
「ちょっと、舞ちゃん!」
あはは!と美羽が笑い出す。
「翔くんが相澤キャプテンと一緒に飛ぶのを見てみたいなあ。で、翔くんが相澤さんに『Rotate』ってコールするの。デブリでダメ出しされるかもよ?」
「ゥローテーイトゥの発音を?」
「そう。ナンだそれは! って」
「お、上手いな美羽ちゃん」
またナンに戻るのかよ、と翼が呆れて、四人で笑い合う。
楽しい時間はいつまでも続いた。
翔一が嬉しそうに手を合わせて、早速パクパクと食べ始める。
「舞ちゃん、おかわりある?」
翔一は早くもおかわりする気らしい。
「あるよ。チーズナンもあるから、次はナンで食べる?」
「なんとナンが? ナンてこと!」
これくらいのギャグでは、もはや誰も笑わない。
舞はトースターでナンを焼くと、カレーのルーを別のお皿によそってテーブルに置いた。
「ナンって、ナンでこんなに美味しんだ!」
翔一のセリフを聞き流し、翼が口を開く。
「そう言えば、舞。今日、相澤キャプテンと一緒だった?」
すると美羽が、えっ!と声を上げる。
「そうなの?」
「ああ、うん。福岡往復でね」
「そうだったんだー。どう? 相澤キャプテン。やっぱりかっこ良かった?」
「うーん、緊張しちゃってそれどころじゃなかった。怒ってらっしゃるかなって、気になって……」
「ああ、例の『お父さん』呼びのこと? 怒られたの?」
「ううん、謝ったら『もういいから』って言ってくださった。でも終始真顔で私との会話も楽しそうじゃなかったから、やっぱりいい印象は持たれてないよね」
「そうなのかなあ。普段からそうなんじゃない? CAの間でも、相澤キャプテンは真顔がデフォルトだって噂だよ」
「ナンと!」と、翔一が口を挟む。
「ほら、こういうのがデフォルトの翔くんとは正反対なんだよ、相澤キャプテンは」
「ナンだと!?」
翼が、限界だとばかりにため息をついた。
「翔一、もういい。舞、相澤キャプテンの操縦はどうだった?」
「うん、それはもうすごかったよ。無駄な動きが一切ないの。ランディングなんて、進入角が一切ぶれずに、最初からピターッて合わせたままだし。コンピュータみたいに正確だったよ」
舞は思い出して、興奮気味に話を続ける。
「あとね、英語の発音がネイティブ! 管制官とのやり取り聞いてて、ここはアメリカ? って思っちゃった。特に離陸の時の『Rotate』の発音がすごくって。私、機首上げよりそっちが気になっちゃったもん」
「おいおい、あかんだろ」
「でもお兄ちゃんも身構えておいた方がいいよ。いつか相澤キャプテンと一緒になった時の為に」
「Rotateの発音を?」
「そう。低音ボイスでかっこ良く言われるからね」
すると翔一が、眉間にしわを寄せて低い声を出した。
「ゥローテーイトゥ」
「全然こんなんじゃないからね」
「ちょっと、舞ちゃん!」
あはは!と美羽が笑い出す。
「翔くんが相澤キャプテンと一緒に飛ぶのを見てみたいなあ。で、翔くんが相澤さんに『Rotate』ってコールするの。デブリでダメ出しされるかもよ?」
「ゥローテーイトゥの発音を?」
「そう。ナンだそれは! って」
「お、上手いな美羽ちゃん」
またナンに戻るのかよ、と翼が呆れて、四人で笑い合う。
楽しい時間はいつまでも続いた。