29歳新人女性弁護士 超イケメンハイスペックな先輩に溺愛されちゃいました♡
かなり泣かせてしまったことには、さすがに良心が痛んだ。翌朝は充血していたし、腫れていた。

部屋を出る前に、最後にキスをせがんでしまった。しょうがないな、という笑いを浮かべたが、応じてくれた。一晩で随分と大人になったようだ。

化粧を落としてしまっているから、とマスクをつけていたため、上半分しか表情はわからなかったが、駅までの道のりにおいてのレイナは、至って普段と変わらなかった。少し寂しそうな目をしていたが、如何せん前夜の数多の落涙により、正確な色を感知するのは困難であった。

終始、色仕掛けに出てしまったことは、悪かったと反省している。

でもそこまでしてでも、手に入れたかった。

複雑な家庭の事情があり、かなり厳格に育てられてきたお嬢様を、この手で穢してしまったのだから、それなりの責任を取る覚悟はついている。

そして一生、守り抜く、とも。田森の息子が妻にしているように、自分の父が母にそうしたように。

ただ、レイナの意思を尊重したい、と藤川は考えている。彼女が形式にこだわらないのであれば、それでいい、と。
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