涙を包むラベンダー(リメイク)

いつの間にか、駅を発車した列車のレール音が止んでいた。
ライトアップされた駅前には、大鎌を持った少女も天使もいなかった。
私の指が勝手に動き始め、バッグからエメラルドのペンダントを取り出した。
翠玉の反射光が2つに割れた。
逢月姫
「……お守りに…ヒビが……。」
雨とは違うしずくが、私の頬を伝って落ちた。
1つ…2つ…3つ……。
割れた翠玉の光は、私はもう彼の元には戻れないと告げていた。