腐女子がオフ会で知り合ったのは腐男子でした
「せっかくだから、このままバレンタインデートをしますか」

まだデートという言葉には慣れないが、美咲くんと二人で過ごすことに、徐々に慣れてきた。

「うん、いいよ。最初からそのつもりでいたよ」

「それならよかった。…でも、早く帰らないと、チョコが食べられないから、今日は早めに解散しないと…」

バレンタインはあげる側も、もらう側も、ソワソワするイベント。
今日はいつもの何倍もはしゃいでいる美咲くんが拝めそうだなと、一人でニヤニヤしていた。
後日談になるが、あげたお菓子はちゃんと美味しくできていたみたいで、安心した。
無事にバレンタインは過ぎていき、時の経過は早く、ついにもう一つの最大のイベントが近づいていた。

別に期待していたわけじゃない。勝手に私が渡しただけなので、お返しがほしくてあげたわけじゃない。
でも、美咲くんは絶対にお返しをくれる人だ。自分に気持ちがあるからではなく、美咲くんが優しい人だからという意味である。
もちろん、お返しがもらえたら嬉しい。だって、まだ私のことを好きでいてくれると期待できるから。
< 479 / 590 >

この作品をシェア

pagetop