悪女と罵られたので退場させていただきます!
12.ミレイ側妃side
「え?今なんて言ったの?」
「はい、大臣様の御嫡男がこの度、結婚なさったそうです」
「け、けっこ……ん……」
「はい、何でもお相手は伯爵令嬢だとか。家の没落に御嫡男が助ける形で結婚されたようです」
「そう……人助けなんだ」
私付きのメイド。
彼女からの情報で、攻略対象の一人が結婚したことを初めて知った。
王太子と一緒。
あのパーティー会場で婚約者に婚約破棄を宣言してくれた。
『王太子殿下と結婚してもミレイが本当に愛しているのは僕だって理解しているよ』
『大丈夫だよ。僕は君の傍を離れない』
そう言ってくれたのに。
最近、さっぱり見なくなったから心配してたのに。
なんで急に?
彼だけじゃなかった。
その後、他の攻略対象者も次々と結婚していった。
おかしい!
だって皆、私の攻略対象者なのよ?
私のモノがどうして結婚なんかするの!?
ずっとずっと私だけを見て、私だけを愛するものでしょう!?
そうでないといけないのに……。
それが正しいはずなのに……。
「どういうことなの!?」
もう訳が分からない。
だってそうでしょう?
私のためにある存在なのに……どうして離れていくの……?
「公爵家の御長男様は辺境伯令嬢との縁組が漸く整ったようです」
「そう……」
「最初の婚約をダメになさってからは公爵家も一時期大変だったようですが、無事に御長男様の結婚がまとまってようございました。お相手の辺境伯家は国境警備の要。公爵家にとっても喜ばしい縁組です」
何が喜ばしいよ。
全然喜ばしくなんかないわ。
私はこのメイドが苦手だった。
情報通なのはいいけど、妙に含みがある気がする。現に私がメイドを睨みつけてもどこ吹く風で飄々としてるし……。
「好きでもな相手と結婚するなんて可哀想に!」
「まあ!妃殿下は冗談にもユーモアがございますね。貴族同士の結婚は家同士の繋がりを意味致します。個人の好き嫌いの問題ではありません」
「結婚は好きな相手とするものよ!」
「はい、妃殿下の仰る通りに好き勝手した結果、辺境伯家に婿入りなさるのです」
「はっ!?」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
メイドを見ると、微笑みながら「それでは、失礼します」と言い、さっさと部屋を出ていく。
気のせい?
まるで目が笑ってなかった……。
「どういうこと……?」
分からない。
私の疑問に答えてくれる人は誰もいない。
どこまでも静寂な室内がより一層、私の不安を煽った。
これから先もずっと私の不安が解消されることはなかった。
私は知らなかった。
私が攻略したはずの攻略対象たちが、私の知らない間にシナリオから大きく外れた行動を取っていたことに。
そして、それらは全て私が原因であるということに……。
私のための行動。
それは何も間違ってない。
でもそれが、彼らがシナリオから大きく外れる原因だったことを私は思いもしなかったのだ。
「はい、大臣様の御嫡男がこの度、結婚なさったそうです」
「け、けっこ……ん……」
「はい、何でもお相手は伯爵令嬢だとか。家の没落に御嫡男が助ける形で結婚されたようです」
「そう……人助けなんだ」
私付きのメイド。
彼女からの情報で、攻略対象の一人が結婚したことを初めて知った。
王太子と一緒。
あのパーティー会場で婚約者に婚約破棄を宣言してくれた。
『王太子殿下と結婚してもミレイが本当に愛しているのは僕だって理解しているよ』
『大丈夫だよ。僕は君の傍を離れない』
そう言ってくれたのに。
最近、さっぱり見なくなったから心配してたのに。
なんで急に?
彼だけじゃなかった。
その後、他の攻略対象者も次々と結婚していった。
おかしい!
だって皆、私の攻略対象者なのよ?
私のモノがどうして結婚なんかするの!?
ずっとずっと私だけを見て、私だけを愛するものでしょう!?
そうでないといけないのに……。
それが正しいはずなのに……。
「どういうことなの!?」
もう訳が分からない。
だってそうでしょう?
私のためにある存在なのに……どうして離れていくの……?
「公爵家の御長男様は辺境伯令嬢との縁組が漸く整ったようです」
「そう……」
「最初の婚約をダメになさってからは公爵家も一時期大変だったようですが、無事に御長男様の結婚がまとまってようございました。お相手の辺境伯家は国境警備の要。公爵家にとっても喜ばしい縁組です」
何が喜ばしいよ。
全然喜ばしくなんかないわ。
私はこのメイドが苦手だった。
情報通なのはいいけど、妙に含みがある気がする。現に私がメイドを睨みつけてもどこ吹く風で飄々としてるし……。
「好きでもな相手と結婚するなんて可哀想に!」
「まあ!妃殿下は冗談にもユーモアがございますね。貴族同士の結婚は家同士の繋がりを意味致します。個人の好き嫌いの問題ではありません」
「結婚は好きな相手とするものよ!」
「はい、妃殿下の仰る通りに好き勝手した結果、辺境伯家に婿入りなさるのです」
「はっ!?」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
メイドを見ると、微笑みながら「それでは、失礼します」と言い、さっさと部屋を出ていく。
気のせい?
まるで目が笑ってなかった……。
「どういうこと……?」
分からない。
私の疑問に答えてくれる人は誰もいない。
どこまでも静寂な室内がより一層、私の不安を煽った。
これから先もずっと私の不安が解消されることはなかった。
私は知らなかった。
私が攻略したはずの攻略対象たちが、私の知らない間にシナリオから大きく外れた行動を取っていたことに。
そして、それらは全て私が原因であるということに……。
私のための行動。
それは何も間違ってない。
でもそれが、彼らがシナリオから大きく外れる原因だったことを私は思いもしなかったのだ。