総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅱ



「能力暴走の頻発、及びハンターの活動活性化を踏まえた上層部の判断だ。」

「……なんで特警のトップクラスがわざわざ」

「私の能力が適任だからだ。」



それ以上の説明はなかった。



「じゃあ俺らは?」

「お前たちは現行の担当区域を継続。ただし合同訓練には三名とも参加してもらう。」

「……結局出んのかよ」



秋斗が不満げに吐き捨てると、神代さんは彼を一瞥して冷ややかに告げた。



「不満か。」

「……別に。」



俺は空気を和ませようと、わざとらしく肩をすくめて見せた。



「神代さんが抜けるの、けっこう痛いんだけど。」

「穴は埋まる。引き継ぎ資料は今日の17時に共有フォルダに上げる。目を通せ。」

「……はぁ、了解。」



神代さんは踵を返しかけて、ふと足を止めた。

振り返らないまま。



「ひとつ言っておく。合同訓練でハンターと揉め事を起こしたら、連帯責任で全員減俸だ。覚えておけ。」




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