かちかち山の怖い話

かちかち山の怖い話

「うさぎさん、聞いてくれないか。実はわしの知恵を絞って色々考えたのだが、是非うさぎさんにおねがいしたいんじゃ」

 おじいさんはおばあさんを殺された経緯をうさぎに話しました。それを聞いたうさぎは大変気の毒に思い、同情しました。

「私にできることがあれば、何でもします」
 何でもするという言葉におじいさんはにっこりしました。知恵を使ってこらしめる方法をおじいさんは頭の中で考えていました。生き地獄を味わって本物の地獄へ送る方法、これをインターネットがあれば調べていたでしょうがこの時代にインターネットというものは存在しておりません。

「まずは、火あぶりの刑じゃな。生きているものは、熱いものに触ってやけどをすることは苦痛のうちでも上位に入るというじゃろ」
 にやりとしながらおじいさんはささやきます。

「焼いてたぬきを殺すのでしょうか?」
 うさぎは表情を変えずに質問します。

「いいや、やけどに唐辛子入りの味噌を塗りこんでとても痛いという苦痛を味わってもらおう。一番辛いのは水死だということをご存じかね?」
 おじいさんの目は笑っていなかったが、口元にはかすかな笑みが浮かんでいた。



★解説
 物語だけ追っていると、うさぎの執念の恐ろしさを感じます。これはきっと、簡単には死なせないと誓ったおじいさんがうさぎを利用したのだと思うのです。おじいさんの執念と怨念はすさまじいとしか言いようがないですね。妻を殺された夫であるおじいさんが生き地獄の刑を考案したのならば、納得です。身内でもないうさぎがなぜそこまでたぬきを追い詰めるのか? 
そのほうが納得いかないと思いませんか? 
自らの手を汚さずに他人に復讐を依頼する、これはなかなか賢いヒトコワなのかもしれないのです。
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