ダイヤの首輪─先生の歪んだ愛に囚われて─

第2話

 その日、家に帰ってきたあと——

 玄関のドアを閉めた瞬間、膝から力が抜けた。
 私はその場にへたり込んでしまった。

 先生とまともに話したことがなかったから、すごく緊張した。
 それに、生徒の時は優しそうで穏やかな雰囲気だったのに、あの時の先生は全然違っていた。

 あの笑顔は、どこか作り物のような気がした。
 本当の先生は、もっと複雑で、もっと深いところに何かを隠しているような——
 まるで、私のすべてを見透かしているような目をしていた。

 ……怖かった。

 でも、心のどこかでは、また会いたいと思っている自分がいた。
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