赤いバツ

嫌いな人を消す方法 赤いバツ

 鈴女という女子生徒が転校してきました。同じクラスの山中という男子生徒はとても気に入った様子でした。ところが、幼なじみである朝香という女が嫉妬の心に燃えました。二人は親密になっていったのです。

 鈴女をいじめようと朝香はクラスメイトに悪い噂を流しました。すると、その噂を聞いた山中は彼女をかばい、さらに親密になっていました。それを見た朝香は怒りに満ちた表情で、彼女に冷たくあたりました。

 嫌な人を消す方法をインターネットサイトで見つけました。とりあえずやってみよう。朝香は鬼のような形相でパソコンをにらめつけました。

 方法は、嫌いな人の写真に赤いペンでバツをつけます。それを持ち歩いてください。1週間たったらその写真を切り刻んで捨ててください。

「なぁんだ簡単じゃない」

 そう思った朝香はクラスの集合写真に赤いペンでバツをつけました。集合写真しか鈴女が写っている写真はなかったのです。それを持ち歩いて学校へ行きました。

 そんなときにかぎって、持ち物チェックがあったのです。校則違反のものを持ってきていないかと学級委員がチェックしていくのです。しかも、学級委員は山中でした。ファイルや写真自体は校則違反ではないので、机に置きました。

 そう思っていたのですが、今日は先生の指示で、ファイルの中身を一応見るようにとありました。山中はファイルの中身をチェックしました。そのとき、赤いペンでバツを書いたことがばれてしまうと朝香は慌てました。しかし、山中は何もいわずそのまま行ってしまいました。

 その日、山中が突然スマホをむけて写真を撮ってきました。まさか、朝香の写真がほしくなったのでしょうか。急なことで朝香は驚きましたがうれしい気持ちになりました。

 次の日、こっそり朝香は手紙を書いて山中の机に入れようと机をのぞきました。すると、そこにあったのは、朝香の写真でした。

 朝香はそのまま青い顔をして手紙を持ち去ったのです。

★解説
 なぜ朝香は何も言えずに手紙を持ち去ったと思いますか? 青い顔ということは、よからぬことがあったということでしょう。自分の顔に赤いペンでバツが書かれていたということになるのです。もしかしたら、赤いペンでバツを書くという方法を知っていたのかもしれません。インターネットは誰でも検索できるものだから。山中にとって、朝香はいなくなってほしい人だったということになるのです。
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