大きくなる悲劇

大きくなるという悲劇

 身長が3センチ程度の少年イッサが存在していました。彼の顔立ちはとても格好はいいのですが、その身長のせいで、色々なことに慎重になってしまいました。

 人間に踏まれれば即死するかもしれないし、車にひかれたらおしまいです。動物だってイッサからみたら脅威な存在です。自分は非力で何もできないとイッサは嘆いていました。

 そんなときに、うちでの小づちの存在を知ります。

「俺、いつかは大きくなりたいんだ」
「かわいいほうがいいから、私は小人のままでいいと思うよ」
 大好きな女性はいつもイッサをかわいがっていました。
 まるでペットでした。

 イッサは全力でうちでの小づちを振りました。大きくなあれと願って――すると、イッサの体はみるみる大きくなりました。

「やったー大きくなったぞ」
 イッサの喜びとは相反して、彼女の態度は冷たくなりました。

 そして、家族はイッサが大きくなったことで、困ってしまいました。




★解説
 彼女は小さいからイッサをかわいがっていたのです。大きければただの人。ただの人に興味はありません。

 イッサの家族は、小さいままでいてほしかったと嘆きました。食費は以前はほとんどかかりませんでしたが、大きくなり、その食欲は家計を圧迫したのです。

 大きくなったのはいいけれど、小さいほうがメリットがたくさんあったということです。かわいがってもらえたのも、小さかったからだし、食費もかからなかったわけだし。大きくなる時は慎重に。今ある幸せをかみしめたほうがいいこともあるのです。

< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

真夜中のピアノ

総文字数/401

ホラー・オカルト1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 中学校の音楽室。夜中にピアノの音が鳴り響く。  毎日騒音に悩まされた1年1組の会田君。  こんな夜中に誰が弾いているのか気になって学校に侵入してみたらしい。  
都市伝説の妖精

総文字数/975

ホラー・オカルト1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
 都市伝説に小太りなじいさんと呼ばれる妖精がいるのですが、それに出会うとすごく元気で前向きになることができるそうです。都市伝説で目撃される小さいおじさんというのは仲間で、小さな小太りのおじいさんだということです。ラッキーおじいさんと呼ぶ人もいるようです。
赤いバツ

総文字数/1,013

ホラー・オカルト1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
嫌な人を消す方法、そんなうそのような魔術が書いてあるインターネットサイトを見つけました。うそだとしてもとりあえずやってみよう。朝香は鬼のような形相でパソコンをにらめつけました。 方法は、嫌いな人の写真に赤いペンでバツをつけます。それを持ち歩いてください。1週間たったらその写真を切り刻んで捨ててください。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop