イケメン★ハーレム
「あ、愛。 今日も香川くんとラブラブ? 羨ましいなー」


と、遥は笑顔で言う。


「そんな事より、えっと、なんだっけ…えーっと、尻…尻なんとかって男の子」


「沢尻翔くん? 尻って…そこだけ取ったら失礼だよ」


そうそう、それ!
と言うと遥かはキョトンとした顔をしていた。


「翔くんがどうかしたの?」


「え? ううん、さっき偶然会っちゃってさー! 可愛いなって思って」


「でしょー! 可愛いでしょ? 翔くん!!」


遥はテンションが上がって、キャッキャとはしゃぐ。


本当に遥はイケメンが好きだなあ。
この変態、もらってくんないかなあ。


なんて考えていた。

お昼休み、恋と遥が委員会なので、ひとりで中庭でご飯を食べようと向っていた。


「あれ? 愛先輩」


階段で、沢尻くんに会った。
やっぱ可愛い顔してるなあ。


女装したら似合いそう。
なんて考えてしまった。


「今からお昼ですか? 良かったら、一緒にどうですか?」


え…。私は一瞬戸惑った。
さっきの、もしかしたら聞かれるかな。


なんて、考えるのはよそう。


「うん、いいよ」


「マジですか? やったぁ!」


喜んでる姿が、なんか犬みたいで、おもわずナデナデしたくなる衝動にかられた。


沢尻くんは、動物に例えるなら、絶対犬だな。
チワワとか小型犬あたり。


「俺、愛先輩と仲良くなりたかったから一緒にお昼食べれて嬉しいです」


と、ニコリと笑って言われると、胸の奥がキュンとなる。
なんだ、この可愛い生き物は!と心の中でツッコんでしまう。
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