最強女子にも帰る場所がある~Choice your back home~

蘭ルート 最強女子、温かく騒がしい家に帰る

「蘭だよ。」


 言い切ってしまう。


「………は?」


 蘭の顔が、振られることの不安だけどそれを見せないようにしている顔から、驚きの顔に変わり、


「え、は?マジで…。」


 そして、最後に笑顔に変わる。


「……やべぇ。超嬉しい。」

「私、蘭にたくさん酷いことしたし隠していたこともあった。だけど、蘭と話せなかったり一緒にいれないのは、すごく寂しくて…。だから、蘭とこれからもたくさんくだらないことしたり、どうでもいいことを話したり、笑ったりしたい…。」


 これは全部飾り物でもなく、本心だ。

 蘭がこの一年間、一番身近で普通とはなんなのかをたくさん教えてくれた。

 たまに強引だし、感情的になるしダル絡みしてくるときもあるけど、蘭ならそれが嫌だとは思わない。

 どんなに喧嘩したって、結局は蘭と仲直りしている。


「……こんな私でよければ…。」


 あれ、どうしよう。

 急に恥ずかしくなって続きが言えない。


「その…。え?」


 急に引き寄せられて抱きしめられた。


「恋人になろ、俺ら。」


 全く、蘭は本当に我慢しない。

 でも、それがいい。


「うん。」


 こうして、晴れて恋人となった私達。

 あれから六年の月日が経った。

 お互い大学生で成人し、お酒が飲めるようになった年齢の私達。

 もちろん、蘭が飲み会に行かないことはなく…。


「もう、蘭。また酔っぱらってる。」

「しょうがないだろぉ…。誘われちまうんだし。」

「限度ってもんがあるでしょ?」

「だってよぉ…。」

「あーあ、フラフラじゃん。」


 蘭が飲み会に行く理由は蘭が“呑兵衛御籤(酔っ払いみくじ)”と言われているからである。

 蘭は飲む日によって泣き上戸、怒り上戸、などになる。

 しかし、デレ上戸と言うものがあるらしく、後輩たちの噂によると


『蘭先輩のデレ上戸を見た翌日に意中の人に告ると必ずOK貰えるんだって!』


 という。

 なのでこうやって飲み会に呼ばれているわけだが、本人は“呑兵衛御籤(酔っ払いみくじ)”と言われていることを知らない。


「あぁ、もう…。寝ちゃってるし。」


 ベッドで寝そべる蘭。


「せっかく、お水持ってきたのに…。」


 蘭の寝顔を見る。

 私にとっては、蘭の泣き上戸も笑い上戸も全部デレ上戸に見えて仕方がない。

 蘭に毛布を被せる。

 あ、そう言えば、ブルース大西☆のドラマはブルース大西☆が無事、DV夫に勝って千佳さんを取り戻した。

 そして、めでたしめでたしである。

 決して、ドラマのように順風満帆ではない私達。

 何回も別れの危機なんてあったし、嫌いになりかけたこともある。

 だけども、やっぱりこうして一緒にいるのは蘭以外考えられない。

 あの日、蘭に好きって言えてよかった。


「……私に、恋を教えてくれてありがとう。大好きだよ。」


 泥酔している蘭の頬に一つキスを落とした。


「んぅ…。みやぁ…むにゃ…。」
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