甘々重々御曹司に愛されすぎて困ってます
2.唖然の再会
❁⃘*.゚
出勤して早々、社長室に呼び出されたかと思うと、そこには唖然とする事実が待ち構えていた。
「朝から呼んですまないね。こちら、私の息子、榊原倫太郎だ。次期社長候補として明日からここで働かせるつもりなんだよ。」
にこにこと優しそうに笑う社長を尻目に、私はおでこに汗が滲み出て来るのを感じた。
「…は」
つい声が漏れる。
全ての思考を放棄したくなるほど、後悔と羞恥の波が、今猛威を振るって私を襲ってきている。
とっとと家に帰って何もかもシャットアウトし、現実から逃れたい。
そう思うのも何もおかしくはない。
____だって今、私の目の前にいるのは、昨日偶然出会った謎の男だったのだから。
案の定、相手の彼も豆鉄砲を食らったような顔をして私を見ている。
と、思いきや……彼の口角が悪戯にニヤリと笑ったのを私は見逃さなかった。
なんだか、嫌な予感が、しますが……?
そんな私たちの妙な空気感を察知したのか、社長が何だ何だと口を開く。
「君たちもしかして知り合いなのかい?」
榊原グループ代表取締役社長 榊原暁。
まさかこの人の息子が、昨日の謎の男だったなんて。
そんなの気づけるはずが無い。
思わずついてしまいそうなため息を堪え、榊原さんが変なことを言う前に手を打たなければと、体の向きを真っ直ぐ社長へと向ける。
そして「違います」と強めに言い放とうとした時だった。
「はい。この方とお付き合いしています」
「「は?」」
思わず社長と声が被った。