『愛をください』─ 叶わぬ想い ─
84 ◇満島まほりの感情


蒼馬から由香が亡くなったことを知らされた時――――
満島まほりは『もしかすると、奇跡のようだが蒼馬は自分にプロポーズしてくれるかも』と
考えた。


片や、正義のとった行動はまほりの考えとは180度違っていた。

長年に亘り好き勝手をして家庭をおざなりにしてきた自覚のあった正義は、
まほりとの関係を清算することで、由香に対して禊をしたのである。


『そんな、有り得ない、どうして?』 

次々とそのような言葉しか出てこない"まほり"――――。



『ふふっ、あはははっ、なんなの~!
私ったらほんとに馬鹿みたい。ううん、私ったら馬鹿じゃん』

妻が亡くなっても、結婚してくれないような男にずーっとくっついてきて
しかも、まだ深い仲になっていなくて、ただ仲良くしていただけの時に、この男のせいで
お気に入りの男性と順調に進んでいた結婚話が破談になったのというのに。


それなのに、自分は凝りもせずに、ずっとこの男に馬鹿みたいにくっついてきて……。

『ほんとうに自分が嫌になるぅ~』
あまりの情けなさに後から後から涙が零れた。

私は、自分を大切にしてこなかったことを今更ながらに、すごく後悔した。

 
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