地元なじみ。
*平塚薫の人間観察日記*体育祭打ち上げ
早めの梅雨が明けた晴天の日――高校1年生の7月。

「平塚くんお疲れ様。暑いね」
「暑い……なんでこの時期に体育祭なの」
「ふふっ、みんなそう思うよね」

誰もが不満に思う時期に開催される体育祭が終わった今、俺、平塚薫は柄にもなくワクワクしている。

「辻堂さんお疲れ様!」
「鈴木くん、お疲れ様、はいタオル……って今日は違うね。いつもの癖で」
「そういう辻堂さんも新鮮でいいね、可愛い」


……前言撤回。少しイラっとしている。

しつこく勧誘した甲斐あって、サッカー部マネになってくれた辻堂は、ものすごく男子人気が上がっている。
特に、今みたいにサッカー部のヤツらに。
落ち着いてるし、まあ普通に可愛い……のだろうから、おかしな話ではないのだけれど。

……今の言い方、決して可愛くないと思っているわけではない。
ただ、小学生から一緒で、割と近くで見てきて。
今更可愛いかどうかという観点で見ることがないというだけだ。

別に辻堂がみんなに人気なのは良いことなのだけれど。
なんだろう、俺らだけが知っていた子が、みんなに知られてしまったという感情。
元より、その原因を作ったのは、散々マネに勧誘した俺自身だから、より腹立たしい。


「平塚くん、梓の方も終わったって」
「よし、予定通り同じくらいの時間になりそうだね」

そうだ、イライラしている場合ではない。


偶然にも今日は、茅ヶ崎たちの北高も体育祭が開催されている。
そのことを知った俺たちは、茅ヶ崎と結託した。
この後体育祭の打ち上げとして、お互い同じボーリング場を予約しているのだ。

うちのクラスには藤沢、茅ヶ崎のクラスにはひなたがいる。


つまりは……
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