受付嬢なのに、清掃員から一途に溺愛されています ~タワマン最上階で猫と過ごす、秘密の恋~
 喉がきゅっと詰まり、目の奥が熱くなる。
 泣きそうになるのを、
 必死でこらえていた、そのとき。
 すっと、横に人影が立った。

  「お客さん」

 落ち着いた声だった。
 顔を上げると、あの清掃員が立っている。

  「ここで怒鳴っても、話は進みません。
   少し、落ち着いてください」

 男が睨みつけるが、清掃員は動じない。

  「この娘、新人で、
   まだ分からないことも多いんです。
   私が責任を持って、
   担当者を呼びますから」

 そう言って、男の背にそっと手を添え、
 近くの椅子へと誘導した。

 私は、その間に小さく震えていた。

 清掃員は私の方をちらりと見て、
 声を落とす。

 「警備課に連絡して。二人、来てもらって」

 私ははっとして、すぐに電話を取った。

 ほどなくして、警備員が二人現れ、
 男をロビー奥の応接スペースへ
 案内していく。

 ――助かった。

 そう思って顔を上げると、
 清掃員は少し離れた場所で、
 静かにその様子を見守っていた。
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