妹の代わりに謝り続けた人生を、今日で終わらせます【短編】
「この度は、誠に申し訳ございませんでした」
ディアナ伯爵令嬢は、深々と頭を下げる。眼前には、目を吊り上げた司祭が威圧的に立っていた。
「次にこのようなことがあれば、我々は家門ごと出入り禁止にします」
「承知いたしました……」
彼女は何度も頭を下げて、丁寧に辞去する。
薄暗い教会を出ると、太陽の光が眩しくてくらくらと目眩がした。頭が嫌に重くて、このまま潰されそうな気がした。
いや、この心身の不調は天候のせいではない。
妹のせいだ。
ディアナは今回も妹の不始末の謝罪に来ていた。
神聖なる礼拝の日、妹のローゼは親しい令息と王都で遊んでいた。日々の窮屈な貴族生活から解放された彼女らは、平民向けの屋台で食べ歩きをしていた。
そして肉の串刺しを持ったまま教会に入って、それを食べながらミサを見学していたのである。
教会のシスターはすぐにそれに気付き、退出を促した。
しかし、アルコールも入っていたローゼはさんざん悪態をつき、最後は「寄付金を恵んでやればいいんでしょ? 乞食!」と言いながら貨幣を投げ付けたのだ。
当然、大問題になって、姉が多額の寄付金を持参して謝罪へ向かったのだった。
妹のローゼが騒ぎを起こして、姉のディアナが謝罪に行く。
いつものことだった。
ディアナ伯爵令嬢は、深々と頭を下げる。眼前には、目を吊り上げた司祭が威圧的に立っていた。
「次にこのようなことがあれば、我々は家門ごと出入り禁止にします」
「承知いたしました……」
彼女は何度も頭を下げて、丁寧に辞去する。
薄暗い教会を出ると、太陽の光が眩しくてくらくらと目眩がした。頭が嫌に重くて、このまま潰されそうな気がした。
いや、この心身の不調は天候のせいではない。
妹のせいだ。
ディアナは今回も妹の不始末の謝罪に来ていた。
神聖なる礼拝の日、妹のローゼは親しい令息と王都で遊んでいた。日々の窮屈な貴族生活から解放された彼女らは、平民向けの屋台で食べ歩きをしていた。
そして肉の串刺しを持ったまま教会に入って、それを食べながらミサを見学していたのである。
教会のシスターはすぐにそれに気付き、退出を促した。
しかし、アルコールも入っていたローゼはさんざん悪態をつき、最後は「寄付金を恵んでやればいいんでしょ? 乞食!」と言いながら貨幣を投げ付けたのだ。
当然、大問題になって、姉が多額の寄付金を持参して謝罪へ向かったのだった。
妹のローゼが騒ぎを起こして、姉のディアナが謝罪に行く。
いつものことだった。
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