オンラインゲーム『ラピスラズリ』
カプリチオの二周目。
それにも回復奥義クエストの招待状が来た。不遇職。
レベルが低いほど、回復量は増える。
だから大規模な討伐に、身近な素人を呼んでも問題がなかった。
回復の奥義を手に入れ。レベルは上げず。
運営から監視であるモフを手に入れない事。
アジュールを再構築し。
アジュールについていたタヌキのモフ。形が似ているから、丁度いい。
もともと気に入らない強制的な監視アイテムに、兄は利用する事を考えていた。
俺は手にしていた雪だるまのヌイグルミを見せ。
それを象ったものを作ってもらう。
兄さん本来の仕事、外部チャット内の問題を解決する事に加わった。
違う外部で作ったアバターをサイトに侵入させ、問題に対処し。
素人操作の確認と活躍の成功例を作り。
ヒロインを誘導していく。
『君は、俺のヒロインだよ。』
姉さんの書いた絵。
それを画像にして、俺がバイオリンで音を奏でる【独創サイト】。
それは綺麗な思い出。
保健室の先生から、俺のバイオリンの録音などがあれば流したいと依頼があり。
そのサイトを紹介した。
まさか。それを君が利用するなんて思わない。
アバターは君とは真逆。
何故、そんなに傷ついているのか。
自死を選ぶような行為。
君は音を望むのに。
俺から、バイオリンから音を奪うように闇を願う。
無音に刻まれた君の涙は、カプリチオの奥義の防御のように美しく。綺麗で。
惹かれたのに。
姉さんを喪った俺には。
簡単に、死を望む様な君に怒りも生じる。
君のアバターを人質に取り。
拾った雪だるまのヌイグルミを利用して。
俺は。
屋上で愛の歌をバイオリンで奏で。
姉さんと、楽水さんの恋を思い出す。
命の短いことを理解した姉さんは、楽水さんへの恋をあきらめていた。
そして出会ったのは、ゲームの中の楽水さん。
運命のような出会い。
父が姉さんの病室にセットしていた防犯カメラ。
パソコンに仕込んだ記録データ。
何気ない二人の日常の会話。
リアルで会っていれば、普通のデートと変わらない。
病状で毎日とはいかないけれど。
ゲーム内で逢瀬を繰り返し。
純粋な恋。かなわない悲恋。
それを邪魔して、死期を早めたゲーム『ラピスラズリ』。
許さない。