御堂先生は溺愛中
次の日の朝。
朝礼が終わって、凛は一時限目の英語の準備をしていた。
胸にかかっているもやは余計に濃くなって、凛を悩ませていた。
「謙ちゃんおはよー!」
いつもの元気な女子生徒の声に、凛は自然と背筋が伸びた。
「ねえねえ、今度うちらも英語教科室に行っていい?」
そう楽しげに話す生徒の声に、一瞬凛の心臓が止まった。
先生、他の生徒も英語教科室に呼んだことあるんだ…。
『ここ、誰も来ないから俺の住処みたいになってるんだ。』
そう愛おしそうに言う御堂を思い出して、お腹の傷が痛み出す。
『大野さんも秘密にしておいてね。2人だけの秘密。』
そんなの嘘だったのかな。
それとも先生は忘れちゃったのかな。
お腹の傷がじんじんと痛みを増す。