御堂先生は溺愛中

次の日の朝。




朝礼が終わって、凛は一時限目の英語の準備をしていた。



胸にかかっているもやは余計に濃くなって、凛を悩ませていた。




「謙ちゃんおはよー!」



いつもの元気な女子生徒の声に、凛は自然と背筋が伸びた。



「ねえねえ、今度うちらも英語教科室に行っていい?」



そう楽しげに話す生徒の声に、一瞬凛の心臓が止まった。



先生、他の生徒も英語教科室に呼んだことあるんだ…。





『ここ、誰も来ないから俺の住処みたいになってるんだ。』






そう愛おしそうに言う御堂を思い出して、お腹の傷が痛み出す。




『大野さんも秘密にしておいてね。2人だけの秘密。』




そんなの嘘だったのかな。



それとも先生は忘れちゃったのかな。



お腹の傷がじんじんと痛みを増す。




< 173 / 210 >

この作品をシェア

pagetop