転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
第五章 前世の知識だってフル活用しちゃいます!
時々、グレイスと散歩をする。それから、午後はラーヴァルが遊んでくれるようになった。アーゲルに剣の稽古をつけてくれるのだ。その隣で、ユリアもせっせと素振りをしている。

(……にいちゃも雰囲気がちょっと変わったかも)

 以前は、なるべく早くこの家を出て行こうとしていたアーゲルだが、ユリアが発熱して以降は、ますますこの家にとどまろうという気持ちが大きくなったように見える。

「……にいちゃ」

 辺境伯家の兵士達の訓練を眺めていたら、アーゲルがやってきた。彼は、ベンチに座っているユリアの隣に座る。

「どうしたの? なにか話でもある?」

 とたずねたのは、なんだか彼がもじもじとしているように見えたからだった。
 前世から彼の妹だったからわかる。彼は今、なにか言い出しにくいことをユリアに話そうとしている。

「うん、その……もうしばらく、ここでお世話になろうかなって」
「前から、そのつもりで話してたよね?」

 首を傾げると、アーゲルは顔を赤くした。もじもじとしながら、必要以上に髪のあたりに手をやっている。

「そうじゃなくて、成人までってこと」
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