転生したけど捨てられそうなので、兄妹で楽しく生きることにします~超チートな家出兄妹は辺境で幸せ家族ができました~
 たしかに、平民の子は十歳になる前に働きに出る者も多い。アーゲルも伯爵家にいた頃は、彼らに交ざって薬草を採取したり、弱い魔物を採取したりして、最低限の金銭を稼いできた。

「ダーン、仕事どう?」

 邪魔にならないように休憩時間になるのを見計らって、アーゲルは彼に声をかけた。包丁さえ使えれば、子供でもできる仕事はたくさんある。

「おう、アーゲル。仕事があるってありがたいな!」

 ダーンはここで野菜を洗って、皮を剥く作業をしているそうだ。

「今までだと、無理して街の外まで獲物を探しに行ったり、薬草を探しに行ったりしないといけなかったけどさ、ここでは暑くもなくて寒くもないところで働けるんだ」

 なんとも子供らしさのない回答ではあるが、街の外に行って薬草を採取するのだって子供達にとっては重労働だ。

「じゃあ、もう薬草採取には行かないの?」

 働きたい人が、皆こちらの工場に働きに来てしまっていたら、薬草が足りなくなってしまうかもしれない。けれど、ダーンは首を横に振った。

「薬草採取にも行くさ。行ったついでに、木の実とか果物とか採れるし」

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