シトラスの魔法が解けるまで
シトラスへのおはよう
昨日の夜、何度もシミュレーションした。
「おはよう」って、普通に。
たまたま、通りかかったと見せかけてあいさつする!
昨日「ま、まあ」って言ってくれた彼に、世界で一番自然な挨拶を届けるんだ。
カバンには、昨日よりも丁寧に馴染ませたシトラスの香りを忍ばせて。
5組の教室に荷物を置くと、私は吸い寄せられるように2組の廊下へと向かった。
心臓がトクトクと心地よいリズムを刻んでいる。廊下の窓から吹き抜けてくる朝風が、私の背中をそっと押してくれている気がした。
(……瀬戸くん、おはよう。昨日、ありがとね)
心の準備は万端。2組の入り口が見えてきた、その時だった。
「おはよう」って、普通に。
たまたま、通りかかったと見せかけてあいさつする!
昨日「ま、まあ」って言ってくれた彼に、世界で一番自然な挨拶を届けるんだ。
カバンには、昨日よりも丁寧に馴染ませたシトラスの香りを忍ばせて。
5組の教室に荷物を置くと、私は吸い寄せられるように2組の廊下へと向かった。
心臓がトクトクと心地よいリズムを刻んでいる。廊下の窓から吹き抜けてくる朝風が、私の背中をそっと押してくれている気がした。
(……瀬戸くん、おはよう。昨日、ありがとね)
心の準備は万端。2組の入り口が見えてきた、その時だった。
