初恋の相手と運命の再会を果たしたら、イケメン社長になっていて溺愛されています
ベッドから起き上がり、服を着て、キッチンへと向かった。
事前に作っておいた料理を火にかけて温め始めた。
料理が温まるのを待っている間、お皿を出し、いつでもお皿に料理を装えるように準備を整えた。
そうこうしているうちにぶくぶくしてきたので、火を止めた。
お皿に装い、リビングのテーブルに運ぼうとしたら、柊真が私が持っているお皿を奪った。

「俺が運ぶよ。料理を作ってくれて、お皿に装ってくれて、ありがとう」

彼にお礼を言われた。お礼を言うだけではなく、行動にも移して示してくれた。

「こちらこそお皿を運んでくれてありがとう」

「料理を作ってくれた美優のためだよ。こちらこそありがとう」

料理は私が勝手にやったことに過ぎない。
それでも彼にとって、私の手料理というだけで価値が跳ね上がるのであった。

「お口に合うか自信はないけど、どうぞ召し上がれ」

私がそう言うと、彼は手を合わせていただきますと言ってから箸を持ち、食べ始めた。
まずはサラダから。カット野菜のキャベツを袋の中から出し、お皿に盛り、ドレッシングをかけただけだが…。

「美味しい!このドレッシングどこの?」

彼にとってはただそれだけのことがとても美味しかったみたいで。ドレッシングの味の美味しさに感動していた。

「スーパーならどこにでも売ってるよ」

言った後、後悔した。社長さんがその辺のスーパーに行くはずがないと…。

「柊真はスーパーには行かないよね?ごめん。誰もが知ってるテンションで言って…」

彼はそんなことないよと、言下に否定した。
彼の言葉を聞き、私が勝手に勘違いし、焦っていたのだと思い知った。

「日本に帰国してからは確かにスーパーにはまだ足を運んでいないけど、海外にいた頃はよくスーパーへ足を運んだよ。今だって行こうと思えば行けるし、俺は社長だけど、スーパーへ足を運べないほど有名人ってわけでもないし、家政婦さんだっているような立派な豪邸に住んでいないからね」

彼の言葉が私の胸に深く突き刺さった。また私は彼の肩書きしか見えていなかった。

「それに自力で家を探さないといけないんだよ?会社の権力を使えるのであれば、今頃良いお家に住んでいたと思う。美優が思っているほど、俺は肩書きだけの社長に過ぎないんだ」

彼の想いは切実だった。私と何ら変わらない人間なのだと伝えるために。
< 50 / 139 >

この作品をシェア

pagetop